【鴻巣市】450年以上の伝統を誇り、五穀豊穣を祈る「原馬室ささら獅子舞」の祭典が、8月17日(日)に行われました。
伝統芸能の「原馬室ささら獅子舞」は1574年から原馬室に伝わる埼玉県指定無形民俗文化財です。7月の「祈祷」に続き、8月の「祭典」が、2025年8月17日(日)に行われました。8月の「祭典」では、7月の「祈祷」では見られなかった棒術を見ることができました。34項目ある棒術の一節ごとに演者が入れ替わり、演技が始まる前に分かりやすい解説が添えられるため、初めてご覧になる方でも内容を理解しながら楽しむことができます。
今回の「祭典」は野宮神社と観音堂で開催されました。私は観音堂に伺いましたが、観音堂がある敷地の正面、道路を挟んだエリアには臨時駐車場が設けられていました。
観音堂前の広場には多くの地元の方々が集まり、取り囲むようにして祭典を見守っていました。
棒術は、真剣を使って舞台の四方を清め払う「四方固め」という演目から始まり、その後は小太刀や六尺棒を用いた多彩な演目が披露されます。会場では「やっとうとう!」という掛け声が響き渡り、雰囲気を一層盛り上げます。
中には、約3分以上にわたる長い演目「水引き込め棒」や、4人で行う複雑な型もあります。さらに、師範格である元老による迫力のある演技も披露され、観客を魅了しました。
「原馬室ささら獅子舞」は保存会のメンバーを中心に、地元の子どもたちも加わって奉納されています。
長い歴史を持つこの伝統芸能を、地域の人々が力を合わせて後世へと受け継いでいこうとする取り組みが続けられています。来年の夏も「原馬室ささら獅子舞」が無事に開催されることを願っています。
「原馬室ささら獅子舞」が開催された観音堂はこちら↓