【鴻巣市】7月13日(日)滝馬室氷川神社にて夏祭り開催。上閭、中閭、下閭の各地区を神輿が巡行しますが、「閭」読めますか?

2025年7月13日(日)「鴻巣夏まつり」と同日に、滝馬室氷川神社にて夏祭りが開催されます。滝馬室 氷川神社の夏祭り2025年7月13日開催開催を知らせるポスターには、「閭(りょ/さと)」という珍しい漢字が使われた地名が記されていて、神輿が「上閭(かみさと)」「中閭(なかさと)」「下閭(しもさと)」を巡行するとのこと。

方言漢字の「閭」が使われているバス停「下閭」

バス停「下閭」

」は門構えに呂と書き「集落」を意味する地域限定の方言漢字だそうです。笹原宏之・早稲田大教授の監修のもと「八潮の地名から学ぶ会」が作成した「方言漢字マップ」があります。

方言漢字の「閭」が使われているバス停「下閭」

バス停「下閭」

「閭」は埼玉県編に収録されている17の方言漢字のひとつです。中にはバス停名でしか確認できない地名もあるようで、消滅の危機にある地名の記録としても貴重な資料となっています。

方言漢字の「閭」が使われている「中閭遊園地」

中閭遊園地

現在も鴻巣市大字滝馬室には「上閭1号公園」「中閭遊園地」、バス停「下閭」などの名称に残されています。

方言漢字の「閭」が使われている「中閭遊園地」

中閭遊園地

しかし現地を確認したところ「上閭1号公園」は目立たない場所にあり、公園と呼ぶにはかなり小さく、砂場がある程度のスペースでした。こうした地名が今後も地域に受け継がれていくかどうか、少し不安を感じました。

方言漢字の「閭」が使われている「上閭1号公園」

上閭1号公園

埼玉県八潮市では、「八潮の地名から学ぶ会」が主催する「方言漢字サミット」が開催されています。このサミットは、地域に根ざした方言漢字を保存・継承していくことを目的とした取り組みです。

方言漢字の「閭」が使われている「上閭1号公園」

上閭1号公園

「言葉や文字は文化の最たるものであり、方言は地域の歴史や文化の象徴である」との考えのもと、地域文化の価値を見直す機会となっています。また、サミットでは「社会や地域の課題」として、次のような点が指摘されています。

長く地域で育まれた有形・無形の文化遺産について、人々の生業や生活様式の変化に伴い消滅の可能性が高まっています。加えて、市民が地域文化に触れる機会は少なく、その意義を考える機会も減ってきています。地名は無形の文化遺産ですが、そのように認識されることが少なく、軽んじられる傾向が強い為、意味を含まない記号のような町名(街区名称)に変更される例が後を絶ちません。(出典:「地名とまちづくりを考える 第5回方言漢字サミット ― 漢字から生活文化を確認しよう!」)
滝馬室 氷川神社

滝馬室 氷川神社


とはいえ滝馬室では、夏祭りの開催を知らせるポスターにもこれらの地名が記載されていることから、地域に根付いている様子が伺えます。地元の伝統が今も大切に守られていることが伝わってきますね。滝馬室 氷川神社の御由緒このように地域に根ざした地名を持つエリアで開催されるのが、滝馬室氷川神社の夏祭りです。祭りでは神輿が「上閭」「中閭」「下閭」などを練り歩き、地域の活気と伝統を感じさせてくれます。滝馬室 氷川神社の的祭例年1月12日には五穀豊穣や招福息災を願い「滝馬室的祭」が行われます。これは鴻巣市の指定無形民俗文化財に登録されていて、「的祭(マトイサイ)」とも呼ばれる伝統行事で、延暦年間(782~805)の征夷大将軍坂上田村麻呂の大蛇退治伝承に由来するそうです。
滝馬室 氷川神社

滝馬室 氷川神社

なお、近隣には❝原馬室❞ 氷川神社もありますので、訪れる際はお間違えのないようご注意ください。7月13日(日)に滝馬室氷川神社で夏祭りが開催されます。

鴻巣夏まつり2025年7月13日開催
鴻巣の夏まつりの一つである『鴻巣夏まつり』は2025年7月13日(日)に開催予定です。翌週の7月19日(土)・ …

同日に「鴻巣夏まつり」も開催予定で、市内はお祭りムード一色になりそうです。にぎやかなまちの雰囲気に身をゆだね、地域の歴史と伝統にふれあう時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。

滝馬室氷川神社はこちら↓

号外NETの広告出稿はこちら

号外NETメルマガ

号外netは持続可能な開発目標(SDGs)を支援します

号外netへの提供提供求む!